台風に備える

台風は、日本に住んでいる限りは避けられません。
北に行くほど被害に遭う確率は低くなるとは思いますが、あくまでも確率の話であり、逆に台風が来ることが少ない地域ほど対策が不十分なので、来てしまうと被害は大きくなる傾向があるように思います。

一言で台風と言っても、大雨・暴風を中心に、大波・高潮・塩害・洪水・土砂崩れ・停電・道路寸断等々、まさに災害のデパートの如きものです。

筆者は屋久島の南岸に住んでいた際、925hPaの台風の直撃を受けたことがあります、最大勢力で上陸一歩目の直撃です。
暴風豪雨は当然として、家の直下300メートルほどの海岸の波の高さは15メートルに達し、よく釣りに行く重厚な堤防が崩壊しました。
それ以下の台風は数えるのも面倒な程度には経験しています。

それでも家への被害は一度も無く、庭のキュウリなどが枯れた程度でした。
強烈な台風が頻繁に来る土地だからこそ、家は頑丈に作られていますし、充分に対策もされています、このように、とにかく心構えと対策が重要なのです。

注意点としては、より高い洪水水位が、より強い風が、という具合に、その土地で過去に経験しているよりも強い台風が来るものと想定しておくことです。
災害に遭うと大抵の場合「想定外」「×年に一度の」とか言ってるのを耳にしますが、色々言い訳がましいことを言ってみても、要は想定が甘かったということです。

想定を低くすると、対策コストは低くなりますが、同時に備えの度合いも低くなります。
つまり、ケチったり楽観的に考えたりすると、あっさりやられる可能性が高くなりますよ、というだけのことです。

とにかく、国や自治体の想定や過去の事例等はあまり信用せず、もう1段階高い対策を考えておきましょう。

基本的には、大雨による洪水や土砂崩れ、高潮等の被害に遭わないような場所を選び、風に耐えられる建物にして、あとは水と食料を備蓄し、停電対策等をしておけば、基本的には大丈夫でしょう。

あと台風の最大の特徴として、少なくとも今この現代では、いつ来るのかが事前に判るということが挙げられます。
多少進路が変わっても、台風が近付いているという事実、そして最接近がいつなのかは判ります、これは他の災害と一線を画する、非常に有利な点です。
その猶予時間を有効に使い、避難や備え、心の準備をしましょう。

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