お人好しの惜しむべき会社

ここまでで見てきたように、ウェンガーはニッチな需要にも向き合ってきた会社だったようだ、そのためか、ラインナップの幅広さには目を瞠るものがある。(詳しくはカタログ等アーカイブを参照されたし)
それらに加えて、技術に対して並々ならぬ自負と探求心を持っていたように見える。

アホみたいに保証が手厚かった

ビクトリノックスのナイフは、「製造工程での欠陥、通常使用による損傷」を保証している。
対してウェンガーのナイフは、名目上は購入から5年間保証だったが、実は社内では全モデルの全部品を30年間保存していて、実際には何年経っても、持ち主がやらかしたような破損の修理まで無償で行っていた

実際、ウェンガーの修理はお金が掛からないというのは有名だったし、明らかに持ち主が悪いような場合でも、費用を請求されたという話を聞いたことが無い・・・お人好しにも程があるというか、そんなことしてるから経営不振になったんじゃ(ry
いずれにせよ、品質と耐久性に余程の自信が無ければできないことなのは間違いないし、そうした好意的な記憶はそうそう消えないものだ。

技術オタク?

あとこれは私の推察だが、ウェンガーは相当な技術オタクの会社だったのではないだろうか。
各種モデルを見ていると、どうも経営よりも技術的挑戦に注力していた感が大き過ぎるのだ・・・ツール数なども、ビクトリノックスに比べても明らかに異常だ。

ウェンガーのツール数と精巧さは異常

勝手なイメージだが、私の頭の中では

経理部長「このままだと経営がヤバかもなー」
技術部長「よし、もっと高精度な新しいツールを作ればいいんだなっ!?」
営業「ヒャッハー!」
社長「我が社の工作精度は圧倒的ィ!」

・・・みたいな会社だったことになっているんですが、この認識で正しいでしょうか。(笑)

豪気でお人好しな技術バカ(イメージですw)とか、無くするには惜しい会社だったと思いません?

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